冬に多い皮膚病
皮脂欠乏性皮膚炎・乾皮症
しもやけ
手あれ
皮脂欠乏性皮膚炎・乾皮症
皮膚の表面では3つの要素が皮膚からの水分の蒸発をふせいでいます。
ひとつは脂腺で作られる皮脂、表皮細胞で作られる角質細胞間脂質そして表皮細胞に由来する天然保湿因子の3つです。これらが加齢により減少する結果、水分が皮膚から蒸発し乾燥しやすくなります。この状態を乾膚症といいます。ご高齢の方はすべて乾膚症準備状態と言えます。この状態で入浴時のこすりすぎ(ナイロンタオル)、薬用石鹸、冬季の乾燥と言う季節的要因、さらに電気毛布や電気ストーブなどで皮膚が過剰に刺激され炎症(湿疹)が生じた状態が皮脂欠乏性皮膚炎です。 軽い場合は保湿剤を塗るだけで治りますが、炎症が生じた状態では保湿剤の上からステロイド外用剤を塗る必要があります。
しもやけ
個人の素因・体質に寒冷といった環境因子が加わって、血の流れが滞りやすい指の先・耳朶・鼻の先・頬や腕膝などに部分的な循環障害が生じ、痛痒さを伴う熟した柿のようになったり、赤い点々が出たりします。初冬や冬の終わりに多いです。毎年繰り返す方は少し前からビタミンEを少量内服していると予防できます。治療はビタミンEを内服しビタミンE含有軟膏やヘパリン含有軟膏を塗布し、重症の場合は血管を拡張するテープ剤を使用します。
手あれ
(進行性指掌角皮症・主婦湿疹・一次刺激性接触皮膚炎)
要するに手あれです。専門的には上に書いたような病気を区別しますが、一般の方にはその差ははっきりしないことでしょう。進行性指掌角皮症は遺伝的素因が関与することが多いのですが、最初に注意することは患者さんにとってどのような外部刺激が誘引となっているかを見極め可能な限り減らすことです。薬用石鹸、アルコール消毒、食器用洗剤、赤ちゃんのお尻ふきを含め過剰な手洗い、食器洗いなどの厨房での作業、ガーデニング(土いじり)、タイピング、布地やお札数え、ゴムの指サックやバンドエイドの使用などなど患者さん個人によって外部からの刺激は異なります。まずこれらを悪化要因を可能な限り減らした上で、保湿剤での保護とステロイド外用剤で治療します。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤の内服が必要です。
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